医療再生は可能か

医療崩壊の原因は、努力しても報われない診療報酬などの医療システム、ひいて
は医療費の問題に帰着すると川渕孝一さんはおっしゃっている。
今の医療制度を、誰も幸せにならない医療システムと言い換えているのはとても
印象に残った。主に、診療報酬システムが医者の努力に見合わない制度であると批判
し、改正を望んでいる。また、勤務医がいなくなる今の現状を嘆いていた。
少子高齢化についても触れており、子供が欲しくても出来ない不妊治療を行う人
のために、不妊治療を保険適応することで、少子化を少しでも止める努力を行うべき
だと提言している。
最近、医療崩壊という言葉をよく目にする。それは、日本の医療費が医者の労力
に見合わないほど低く、また医療裁判など刑事事件に発展するまで警察が医療の場に
入り込んで、医者達に恐怖を与えたからに他ならない。そして、勤務医たちは、比較
的楽な開業医になることを選択し、研修医たちは仕事がきつい小児科、産婦人科など
を選択しなくなる。だから、小児救急や、産婦人科が崩壊しているのである。この崩
壊はまだ第一段階であると予想する。今の現状が変わらないならば、労力の割りに報
われない科は、人材枯渇のため一県に一つなど最悪な状況が将来おどずれるかもしれ
ない。